飲食店の開業のための7つの準備

飲食店のオーナーになる夢を持っている方は、とてもたくさんいらっしゃいます。こうした夢はとても素晴らしいですが、飲食店を開業するのは簡単ではなく、さらに飲食店を維持して営業し続けていくことはさらに難しいです。

街中に新しい飲食店が開店して、しばらくすると閉店するという光景をよく目にすることからも、その点はよく理解できると思います。飲食店を開業し、営業し続けていくための7つのポイントを解説しますので、参考にしてください。

準備1:どのような飲食店にしたいか?

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飲食店を開業する前に、自分がなぜ飲食店を始めようと思っているのか、その動機をはっきりさせておく必要があります。

飲食店の営業を始めると、当然うまくいかないことがたくさん生じます。そんな時に自分が飲食店を始めた理由や動機がはっきりしていると、大変な時にも耐えることができ、簡単にあきらめるようなことがなくなります。

次に自分の店で出すメニューを考えましょう。

飲食店の種類によってメニューはおおまかに決まってきますが、メニューを考える時には原価率を考える必要があります。原価、つまり材料費は料理の価格の3割以内に収まるように、レシピを決める必要があります。

そしてメニューでは自分の店のこだわりのメニューも決定しなければなりません。この店に来たらこのメニューは絶対に注文したいと思わせるような、特別なメニューを作ることでお客様を引きつけなければなりません。

メニューを考える際、同時にターゲットとする客層も決めていく必要があります。この客層に合わせたメニュー、メニューの名前、値段などを決めていくことになります。

もちろんあらゆる客層を取り込みたいという気持ちを持つと思いますが、ターゲットを決めておくことは、経営を安定させるためにも必要なことです。

どのような飲食店にするのか、定番やこだわりのメニュー、客層、価格などは、コンセプト、つまり店全体における発想や観点というものと関係があります。

コンセプトをはっきりさせるために、どこで、何を、対象は誰か、営業時間、動機や目的、アピールの仕方、価格といったことを決めておかなければなりません。

コンセプト

このようにコンセプトがだいたい決まってくると、事業計画を立てることが容易になります。この事業計画書には、開店資金、運転資金、売上予測、経費、自分の収入がどれくらいになるのかを含める必要があります。

準備2:競合店のチェックは必須

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飲食業界はライバルが多い業界であるため、新規開業を行う時は、競合店の調査を徹底して行なわなければなりません。

周辺の競合店の良さはどこか、周辺のお客様は何を求めているのか、こうしたことが調査からはっきりしてくると、自分の店の魅力をお客様に理解してもらえるようになります。

では、どのように調査を行うのかをご説明します。

調査対象の飲食店を決める

周辺の飲食店の中から、自分の店とコンセプトやタイプの似ている店をピックアップします。ピックアップする方法は、食に詳しい友人に予定地の周辺をまわってもらい、良い店を挙げてもらい、客観的な意見を参考にすると良いでしょう。

もちろん自分で周辺をまわってみて、おいしそうだと感じた店を候補に入れても良いですが、最終的に最低でも20軒ほどの競合店をピックアップします。

競合店の調査内容

競合店をピックアップしたあとは、以下の情報をチェックしていきます。

チェック項目チェック内容
店舗の内外装看板、入り口のメニュー、外観のデザイン、エントランスの状態、内装のデザイン、洗面所などが含まれます。これらが共通のコンセプトでデザインされているのかをチェックします。
店内の雰囲気店舗の広さに対する座席数、店内の明るさ、BGM、店内の装飾を調べます。くわえて店内のメニューやPOP、清潔感、清掃のレベルなども合わせて調査します。
メニュー数や価格単なるメニューの内容だけでなく、平均的な価格帯や客単価を調べます。
接客のレベル店内の広さに対する従業員の数、店員の接客の仕方や気遣い、注文から料理の提供までの時間などを調べます。
料理のレベル料理の見た目や華やかさ、量、鮮度、料理から想定される原価率などを調査します。

こうした調査に基づいて、自分のレストランの勝っている点、劣っている点を客観的に判断していきます。

準備3:飲食店に必要な資格や届出

飲食店は、始めたいと思ってもすぐにオープンできるわけではありません。役所への届出、開業するための免許が必要であり、これらをクリアすることで初めて飲食店を開業することができます。

まず、飲食店を開業するために必要となる2つの資格についてご説明します。

飲食店の開業に必要な資格

1つ目の資格は、防火管理者という資格で、飲食店など多数の人が集まる店舗に必要になります。飲食店の延床面積が300m2を超える場合は甲種防火管理者、300m2未満の場合は乙種防火管理者を選びます。

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防火管理者の資格は消防署で行われる講習会を受講することで取得でき、甲種防火管理者は2日間の講習、乙種防火管理者は1日の講習となっています。受講料は3,000円から10,000円です。

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2つ目の資格は、食品衛生責任者という資格で、飲食店には必ず1名いることが義務付けられています。

衛生に関する法律、食品衛生学、公衆衛生を1日の講義で学び、最後に行われるテストに合格すると取得することができます。受講場所や時間は食品衛生協会のホームページで確認でき、受講料は10,000円です。

すでに調理師や栄養士の資格を取得している場合は、受講しなくても申請すれば食品衛生責任者の資格を取得できます。間違いやすい点としては、飲食店の開業に調理師免許は必要ありません。

  • 食品衛生責任者の資格が必要
  • 防火責任者の資格が必要(乙種・甲種あり)
  • 調理師免許は必要ない

飲食店の開業に必要な届出

飲食店の開業に必要な届出についてまとめます。

届出場所届出内容
保健所食品営業許可申請
消防署防火管理者選任届、火を使用する設備等の設置届
警察署深夜酒類提供飲食店営業開始届出書
税務署個人事業の開廃業等届出書
労働基準監督署(従業員を雇った場合)労災保険の加入手続き
職安(従業員を雇った場合)雇用保険の加入手続き
社会保険事務所社会保険の加入手続き

以上の届出が必要です。

準備4:開業資金と運転資金の調達

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飲食店を開業するためには、少なくとも以下の経費が必要になります。

店舗の保証金、敷金、礼金、家賃、不動産仲介手数料などの物件に関する費用を準備しなければなりません。物件の大きさや場所にもよりますが、借りる物件1ヶ月の家賃の10倍は必要になります。

内装や外装は飲食店のコンセプトに合わせて変更する必要があるため、内外装費用として坪単価30万円から40万円は計算しておかなければなりません。ガスコンロ、冷蔵庫、オーブンなどの厨房関係の機器を入れた坪単価とすると、50万円ほどは必要になってきます。

その他にも原材料の仕入れが必要になり、初月売上予定の30%から40%ほどの経費がかかります。

さらに飲食店を宣伝し、多くの方に知ってもらう必要もあるため、広告費として40万円ほどかかってきます。内訳は30万円が店のホームページ製作とメンテナンス代、広告やチラシ代として10万円です。

もし従業員が必要であれば求人広告代として10万円、また店内雑貨や食器類のために、最低でも10万円以上は準備しなければなりません。こうした開業に必要な資金として、500万円はあらかじめ準備しておく必要があります。

費用の項目費用の目安
店舗の保証金、敷金、礼金、家賃、仲介手数料家賃の10ヶ月分
内外装費用坪単価30万円から40万円
厨房機器込みでの内外装費用坪単価50万円
原材料の仕入れ初月売上予定の30%から40%
ホームページ製作とメンテナンス代30万円
広告やチラシ代10万円
求人広告代10万円
店内雑貨や食器類最低10万円以上

では、これほどの金額をどのように調達すればいいのでしょうか?自己資金にくわえて、助成金、補助金、融資、ローンといった方法でも開業資金を準備することができます。

商工会議所では、補助金として小規模事業者持続化補助金を実施しています。また中小企業基盤整備機構より、創業資金として創業支援事業者補助金を援助してもらうことも可能です。

創業資金や運転資金の融資元には、日本政策金融公庫、地方自治体、信用金庫、銀行などがありますので、こうした場所で融資の相談をすることができます。

飲食店であれば開業資金として500万円、運転資金を含めると1,000万円はあった方が安心でき、当然自己資金が多いほどリスクは少なくなります。

準備5:どこで飲食店を開業するか?

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飲食店を出店する時には、店のコンセプトに合っている場所を選択しなければなりません。

客単価を下げて営業を行うのであれば、人通りの多い場所を選ぶ必要があります。逆に客単価を高めに設定しているのであれば、人通りの多い道から少し離れている郊外でも大きな問題はなくなります。

さらに場所を決めるうえで家賃も考慮に入れなければなりません。家賃について考える際に注意しなければならない点は、理想的な売り上げを基準に家賃を考えてはいけないということです。

売り上げは常に変化するものですし、最初のうちはなかなか売り上げが安定しないため、理想的な売り上げを基準にして家賃を考えてしまうと、すぐに家賃の支払いが難しくなってしまう可能性があります。

年間売上として、良い、普通、悪いという3種類の売上予測を作成し、どの条件でも対応できる家賃の場所を選びましょう。物件契約の流れは、物件の内覧、申し込み、内装工事の見積り、資金確保、契約となります。

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物件契約の多くは、停止条件付賃貸契約となるでしょう。つまり融資が難しくなった場合、契約自体をなくすことができるという借主に良い条件の契約です。

その分手付金の支払いが求められることもありますが、もっと良い物件が見つかった場合でも、手付金を手放せば契約も解除できます。

準備6:内外装の工事で注意すべき点

内装デザインや厨房機器の配置は、飲食店の種類やコンセプトによって大きく変わるため、あらかじめコンセプトをはっきりさせておきましょう。

内装デザインは対象とするお客様に合わせる必要があるため、事業計画も明確にしておく必要があります。客単価を高くするなら居心地の良い空間が必要になり、回転率を上げるなら食べてすぐに出発できる設計にする必要があります。

とはいえ、内装工事の費用が気になる場合もあるでしょう。そのような時には、最もコストをかけない方法として、居抜き物件を選ぶこともできます。

居抜き物件とは、以前の飲食店が閉店したままの状態で残っている物件のことで、厨房機器や内装がそのまま残っているため、開業の際にかかる内装や設備工事の費用を節約することができます。

ただし、個人的な理由で閉店した場合を除いては、なんらかの経営上の理由があって閉店することになっているわけですから、ある程度経営上のリスクも伴います。

そして、内外装を工事するだけではまだ不十分です。

飲食店で重要なのが、十分な量の調理器具、食器類、コップ類、ナプキン、タオル、おしぼり、メニュー、店の名刺、広告や看板、清掃用備品などの備品類です。こうした備品は、一括で購入すれば経費を抑えることができます。

準備7:開業までのスタッフの教育

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スタッフを集めるためには、まず募集をかける必要があります。

募集する方法は、店のホームページにのせる、フリーペーパーにのせる、求人雑誌にのせる、チラシを配る、近所の店舗に張り紙をするなどの方法があります。募集チラシには時間帯、日数、給料などをのせるようにします。

  • 店のホームページにのせる
  • フリーペーパーにのせる
  • 求人雑誌にのせる
  • チラシを配る
  • 近所の店舗に張り紙をする

続いて、応募してきた方を面接することになります。基本的には応募事項の中で問題がないかを確認することになりますが、合わせて週末も働けるのか、動機、前職の退職理由などを尋ねると良いでしょう。

採用が決まったら、スタッフの教育を行っていく必要があります。

スタッフの教育には事前の準備が不可欠で、きちんとしたマニュアルを作っておかなければなりません。接客方法、仕事の内容、清掃マニュアル、料理の配置などを明確にしておかないと、お客様に大きな迷惑をかける可能性があります。

マニュアル

またマニュアルがしっかりできていないと、毎回スタッフが経営者に質問することになり、時間や労力の浪費となります。マニュアルがあれば、チェック項目も作成することができ、スタッフの接客や清掃状況も把握できるようになります。

スタッフは少しずつ育てていくことが基本になるので、決して最初から多くのことを求めないようにしましょう。

まとめ

このように飲食店を開業するためには、多くの手順、作業、時間、そして費用がかかります。

飲食店を開業する動機や目的を明確にして、競合店の調査、届出や資格、開業資金、物件調査、内外装工事、スタッフ教育という、7つの項目を1つ1つ確実にクリアーしていく必要があります。

まとめ

それには多くの時間や労力が必要になりますが、お客様の笑顔を直接見ることができるのは、飲食店を経営する最大の喜びです。堅実にかつ楽しんで飲食店を経営できるように、しっかりと準備しましょう。

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野村 晃正

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